愛犬のための『石けん』について

inu-toは、愛犬のシャンプーに『固形石けん』をおすすめしています。
その理由は、犬の皮膚が思っているよりデリケートだから。

被毛に覆われた皮膚は一見丈夫そうに見えますが、実はそうではありません。
成人の表皮の厚さは約0.1〜0.3㎜と言われていますが、犬の皮膚は0.05〜0.1㎜程度しかありません。赤ちゃんの皮膚よりも薄いのです。
そのため角質層(皮膚の水分の蒸発を防ぎ、アレルゲンなどの侵入を防ぐ大切な部分)も薄いので、乾燥しやすく傷つきやすいのです。

しかも全身から「タンパク質を含んだ汗」や「ワックス状の皮脂」を分泌するため、ベタつきやニオイも気になります。

保険会社の調査では、動物病院にかかる理由で最も多いのが皮膚疾患というデータもあります。
傷つきやすく汚れやすい愛犬の皮膚を守るためには、皮膚に優しいケア用品が欠かせません。


犬に石けんをおすすめする5つの理由

  • 石けんは弱アルカリ性なので、皮脂や垢など犬の汚れを落とすのが得意です。
  • 皮膚バリアを守る重要な細胞間脂質は守りながら、皮膚表面の余分な皮脂はすっきり洗い落とします。
  • 石けんには天然の保湿成分が豊富なので、洗った後も潤います。
  • すすぎが簡単で、皮膚に洗浄剤がのこりにくい。
  • 合成界面活性剤や保存料、防腐剤、合成香料、合成着色料などは一切含まれていません。
  • 手作りの石けんなら、一頭一頭に合わせたレシピが可能です。さまざまなお悩みにあわせた石けんをご提案いたします。

石けんでのシャンプー方法


石けんQ&A

Q. シャンプー後のリンスは必要ですか?

A. 基本的にせっけんシャンプーの後のリンスは必要ありません。せっけんの特徴として洗った直後は多少キシミを感じることがありますが、数時間たつと自然にやわらかく落ち着いてきます。被毛が絡みやすい愛犬や毛玉ができやすい愛犬は、飼い主様が簡単につくれるリンス液のご使用をおすすめします。リンス液の詳しい作り方はこちらをご覧ください。

Q. 液体シャンプーに比べて泡が少なく感じます。上手に洗うコツを教えてください。

A. 最初にしっかり泡立てると洗いやすくなります。泡立てネットやスポンジ、泡立てポンプなどを利用すると上手に泡立てられます。 

Q. ためすすぎをしたら、ベタつきが残ってしまいました。

A. すすぎの時はためすすぎをせず、必ずシャワーや手桶等を利用して、流水すすぎをお願いします。ためすすぎはせっけんの特性上、一度落ちた汚れやせっけんカスが再付着しやすくなります。流水ですすぐと泡切れがとてもスピーディで、いやなヌメリなどが残りません。

Q. 二度洗いをしたほうが良いですか?

A. しっかり汚れを落としたい場合は二度洗いをおすすめします。一度目はせっけん液で軽く流す程度でも大丈夫です。二度目はしっかり泡立てて、指の腹をつかって地肌までしっかり洗ってあげましょう。

Q. シャンプーの頻度はどのくらいが良いですか?

A. わんちゃんの皮脂分泌や汚れの状態、季節にもよりますが、健康なわんちゃんの場合は3~4週間に一度がひとつの目安になります。「せっけんで洗うとシャンプー間隔があいても体臭が気にならない」というお声をよく耳にします。洗い過ぎにならないように、愛犬の状態をよく観察しながらシャンプー間隔を調節していただくことをおすすめします。

Q. 一度に使い切れなかったせっけんはどうすればいいですか?

A. わんちゃんのサイズにもよりますが、ひとつのせっけんで小型~中型犬の場合は数回シャンプーが可能です。使い切れなかったせっけんは、しっかり乾燥させて冷暗所に保管してください。バスルームなどに放置してしまうと、すぐに溶け崩れてしまいますのでご注意ください。また、せっけんはナイフなどで簡単にカットすることができます。ご使用量に合わせてカットしながらご利用いただくのもおすすめです。

Q. せっけんの使用期限はどのくらいですか?

A. 湿気の少ない冷暗所に保管していただいた場合は約1年が目安ですが、保存料などを使用しておりませんので、なるべくお早目にご使用ください。また保存方法によっては、早めに劣化してしまうこともございます。茶色いスポットが表面に現れたり油が酸化したようなニオイがする場合は劣化のサインです。


簡単! 手作りリンスの作り方

石けんで洗った後、少し被毛が軋む感じがすることがあります。
通常は数時間たつと自然に軋みがなくなり、ふんわりさらさらとした感触に変わりますので、基本的にリンスは必要ありません。
ただ、被毛のからみやすい愛犬、毛玉のできやすい愛犬の場合は、ご自宅で簡単にできる「クエン酸リンス」をおすすめします。

【クエン酸リンスの作り方】

  1. 洗面器約1杯分のぬるま湯にクエン酸小さじ1/4を入れて、よく溶かします。
  2. 石けんで洗ってすすいだ後、全身にゆっくりとクエン酸リンスをかけてあげましょう。クエン酸の働きで、開いていたキューティクルが閉じ、軋みが落ち着きます。
  3. 最後にもう一度シャワーで流して終了です。

※ぬるま湯の代わりにジャーマンカモミールやラベンダーのハーブティーを薄めて使用すると、香りも楽しめて皮膚にも優しいハーブリンスになります。